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2009年01月15日木曜日

最年長プロ棋士の言葉

 「正直、体力的にも厳しいし同じ姿勢で座っているのもきつい。しかし、私は自分の将棋自体が勝負にならないほど壊れたとは思っていません。ではなぜ勝てないのか。年が行くとどうして弱くなるのか。体裁を捨てて、それを自分自身で確かめてみたい」と。
 闘志満々の攻め将棋から「火の玉流」と呼ばれる73歳のプロ棋士、有吉道夫さんの言葉です。
 さらに、「最近は夕食の休憩の後、ガタッとくることが多い。精神的なものか肉体的なものなのかは分かりませんが、意志や努力ではなく感覚的なもの、生命力の争いに負けているという気がすることもあります。若いころは自然によけられた石ころにつまづいてしまうような感覚です。それならば、この年齢で勝つためにどうすればいいか。一生懸命頑張って、自分が納得できる将棋を指したいのです」と。
 プロ棋士54年目、厳しい勝負の世界に生きてきた有吉さん。その「道を求める真摯な姿勢」に厳粛なものを感じ、胸が熱くなりました。

wrote by m-hamada : 2009年01月15日 21:57