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2011年02月16日水曜日

島田修三歌集に登場する短歌

 「母親にあらがふ詭弁のスルドキをわが聴いてゐる参考までに」
 竹内政明著『名文どろぼう』(文春文庫)で紹介されていた島田修三さんの短歌です。
 辞書を引いてみると、島田修三さんは、1950年8月18日、神奈川県生まれの歌人、日本古典研究者。専攻は万葉集で、現在、愛知淑徳大学副学長・文化創造学部教授。短歌は窪田章一郎氏に師事とありました。
 『名文どろぼう』の中で、竹内政明さんは、短歌に歌われた情景を「妻と息子の口論に耳をすましている。ほほう、倅(せがれ)もなかなかやるわい。その攻め方、いいねェ。今度、使ってみようかしら……。すでにして劣勢の影をまといつつも、妻に論戦を挑む気力を失っていないところは、残暑の熱が残る九月初めの頃合だろう」と表現してみせています。実にうまく表現されており、思わず笑ってしまいました。
 温かな家族の風景が感じられ、包容力のある良いお父さんだと思いました。

wrote by m-hamada : 2011年02月16日 23:41