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2015年08月15日土曜日

迫水久常書記官長の長女・下荒磯篤子さんの言葉

 「父はメモを一切取らない人なので、『あそこを確認しといて』と言われては、国会図書館に赴き、資料を調べました。記憶が正確なことには驚きました。何度も原稿を清書しながら、戦争を始めるのは簡単だけれど、終わらせるのは本当に大変なことだと痛感しました。外の敵だけでなく、国の中でも戦わなくてはいけなかったのですから。」

 鈴木貫太郎内閣の事務方のトップを務められていた迫水久常(さこみず・ひさつね)書記官長の、長女に当たる下荒磯篤子(しもあらいそ・とくこ)さんの言葉です。戦後70年の節目に当たる今年8月15日の、読売新聞・特別面に掲載されていました。

 紙面では他にも、終戦後のことに触れられながら、「当時も、普通のお父さんとは少し違うらしいとは思っていましたが、終戦に向けて父が何をしていたかを本当に知ったのは、1963年に父が回想録『機関銃下の首相官邸』を書くのを手伝った時です。」とも書かれています。
 大変な役割を担われたお父様と、その娘として父の実像に迫り世の中に紹介されるという、稀有な親子の姿を垣間見ることができ、感動しました。

 激動の時代とその中を生き抜かれたお姿を、しっかりと学ばせていただきたいと思いました。
 

wrote by m-hamada : 2015年08月15日 19:47