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2010年03月19日金曜日

『上司は思いつきでものを言う』の著者・橋本治さんの言葉

 「世の中が困った上司の話に事欠かないのは、見方を変えれば、無能な部下が多いからかも知れません。部下だって、自分の無能を棚に上げ、上司の悪口を口にする方が楽なはずですから」。
 これは、3月19日付の毎日新聞夕刊に掲載されていた特集ワイド「上司に困った(T_T)」で紹介された橋本治さんの言葉です。
 著書『上司は思いつきでものを言う』の中では、上司の“思いつき発言”は上司個人の問題ではなく、「組織上の問題」と指摘され、「部下が建設的な提案をすると、上司はこれまでの自身の立場や能力を否定されていると感じ、受け入れられない。でも、上司として何かを提案しようとしても、現場を離れているので、現実離れした思いつきを口にすることになる。会社は大きくなると現場から遠い上司をたくさん生み出し、思いつきもドンドンまかり通るようになる」と分析されているようです。
 上司のことを面白おかしく取り上げているのが目立つ中で、上司と部下の双方からの視点を持ち、人間組織が陥りがちな問題として冷静に理性的に考えていると思い、公平な見方だと感じました。
 そういう橋本治さんが、上司の思いつき発言に対する部下の対応策として、
「まずはあきれてみることです。ハッキリ『ええっ』と声を上げて。こちらの考えを理解しない人間に『理解しろ』と言ってもケンカになるだけ。あきれてみせて距離を置き、考えさせる方がマシです」
と述べていることも説得力があって面白いと思い、心に残りました。

wrote by m-hamada : 2010年03月19日 14:01