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2010年07月29日木曜日

作家 村上政彦さんの『古典に学ぶ』より

 7月29日付けの聖教新聞『古典に学ぶ』に「韓信の股くぐり」のことが書かれていました。その中の韓信の成功の要因について触れた著者の言葉が心に残りました。
 「韓信の成功の要因は何か? それは彼が荒くれた若者の股の下をくぐったところに明らかです。本人の弁では『忍耐した』。ただ、それが可能だったのは、彼が、自分を重んじていたからです。経済的に貧しい、社会的な地位もない――しかし自分で自分を軽んじることはしない。(中略)成功するために必要なのは、どうせ自分なんか、という弱気を追放すること。そして、自分自身を重んじることです。」
 と分析された箇所です。
 「あいかわらず大学生、高校生ともに就職率は低く、いまの日本は、若者が生きにくい状況にあるようです。」との書き出しで始まり、「若者が成功するためには何が必要か?――中国・漢王朝の礎を築いた英傑・韓信の半生に、その答えを探ります。」として書かれた文章ですが、自暴自棄に陥らずにがんばってほしいとの若者に対する温かい励ましの気持ちが感じられ、印象に残りました。

wrote by m-hamada : 2010年07月29日 16:33