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2011年05月23日月曜日

海岸線の長い日本

 「日本は『島国』であるが、その島国は山がちの風土であるがゆえに、複雑な海岸線をもつ。面積は小さいけれど、海岸線の長さは世界第6位なのだ(資料によっては第5位)。中国の2倍、アメリカの1.5倍に及ぶ」。

 5月23日付の東京新聞・夕刊に掲載されていた、松本健一さんの論文「大震災と日本の変革(上)」の中の一節です。改めて、複雑な海岸線をもつ“島国・日本”を再認識することとなり、驚きました。

 ある資料では、海岸線が長い国の第1位はカナダで、海岸線は20万2,080キロメートル、2位はインドネシアで5万4,716キロメートル、3位ロシア3万7,653キロメートル、4位フィリピン3万6,289キロメートル、5位日本2万9,751キロメートル、6位オーストラリア2万5,760キロメートルとあり、中国は第10位で1万4,500キロメートル、アメリカは第8位で1万9,924キロメートルでした。

 ちなみに面積の大きさでは、日本は第62位。1位はロシアで、2位カナダ、3位アメリカ、4位中国となっていました。

 それ以外の観点として、松本健一さんは、日本の開国期と地震の関係についても論究。第1の開国期にあたる幕末・維新の時期については、1853年のペリー来航(語呂合わせ:人はいつ見た黒い船)のあと、1854年11月と1855年10月に安政大地震が起こったことを示し、第2の開国期にあたる終戦の時期については、終戦前の1944年12月に東海道地方で地震・津波が起こり、終戦後の1946年12月に南海道大地震が起こったことを示しています。
 そして、開国期と地震の発生には不思議な同時化現象がみられることを指摘され、3・11東日本大震災が発生した現在は、まさに第3の開国期を迎えていると言えるとしています。

 歴史を深く見つめ、研究を続けていらっしゃる歴史学者の鋭い洞察力を感じるとともに、第1の開国期、第2の開国期と同様に、今の開国期、激動期のあとには輝かしい日本の発展が待っているとして、歴史学者の立場から国民を励まそうとしているようなものが感じられ、感動しました。

wrote by m-hamada : 2011年05月23日 20:34