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2011年09月30日金曜日

わさび警報装置がイグ・ノーベル化学賞!

 「聴覚障害者に危険を知らせるために考えた技術が世界に評価されて、本当にうれしい」。

 9月29日にアメリカ・ハーバード大学(Harvard University)で行われた「イグ・ノーベル賞」の授賞式では、今年度の「化学賞」を7人の日本人が共同受賞しましたが、冒頭の言葉は、そのうちの一人である、香りマーケティング協会理事長の田島幸信さん(57)のものです。

 「イグ・ノーベル賞(英: Ig Nobel Prize)」 とは、1991年に創設された、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞のことで、イグ・ノーベルの名は、「ノーベル賞」に反語的な意味合いの接頭辞を加えたもじりであるとともに、「卑劣な、あさましい」を意味する " ignoble " と掛けているようです。(ウィキペディアより)

 日本人のイグ・ノーベル賞受賞は5年連続で、今回の受賞者は、田島理事長をはじめ、滋賀医科大講師の今井真さん、株式会社シームスの漆畑直樹さんと種村秀輝さん、 エア・ウォーター防災の後藤秀晃さんと溝口浩一郎さん、琵琶湖病院の村上純一さんの7人。
 受賞内容は、「火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用した『聴覚障害者に火災を知らせるわさび警報装置』の開発」ということであり、「非常にユニークかつ実用的」(同賞事務局)と評価されたようです。

 
 これまで聴覚障害者向けには、光や振動を使った警報装置がありましたが、就寝時に気付きにくく、不安の声が上がっていたことから、においを活用した装置の開発が進められ、「ミントのにおいでは心地よくなり、寝てしまいそう」、「からしでは刺激が強すぎて危険」など、7年がかりの試行錯誤を経て、「わさび」のツーンとするにおいにたどり着いたとのこと。
 わさび警報装置が作動して、におい成分が噴き出すと、約20秒で9畳の部屋ににおいが充満するようで、聴覚障害者ら14人を対象とした臨床実験では、鼻詰まりの1人を除き、約2分でみんなが目を覚ましたということです。

 ユーモアと熱意に富んだ研究に感動しつつ、今後とも日本から世界的な評価を受ける研究が続々と生まれてほしいと、強く思いました。

wrote by m-hamada : 2011年09月30日 21:33