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2011年11月14日月曜日

作家・伊集院 静さんの言葉

 「悲しみを和らげてくれるのは時間しかない。悲しみはじわじわと続く。でも悲しみがあるから、人は酔ったり、歌ったりしたとき、心から笑うことができる。生きるということは悲しみそのもの。でも悲しみを経験すると、人間には本当のやさしさが身に付く。そして悲しみにも終わりがやってくる。小説は人の人生を変えることはできない。でも読者の悲しみに寄り添うことはできる。そんな作品を一つでも多く書いていきたいと思っています」。
 
 平成23年11月14日付の日経新聞・夕刊の「人間発見・悲しみに寄り添う小説」の中で述べられていた、作家・伊集院 静さん(いじゅういん しずか 1950年2月9日生まれ。伊集院 静は作家としてのペンネーム。作詞家としての筆名は伊達 歩(だて あゆみ)。本名(戸籍名・日本名)は、西山 忠来(にしやま ただき)。元韓国籍で、日本に帰化される前の氏名は、チョ・チュンネ(漢字表記: 趙 忠來))の言葉です。
 
 女優の妻を失った男を主人公にした小説「いねむり先生」を執筆され、その小説のベースには前妻の夏目雅子さんを骨髄性白血病で失ったことがあると示され、さらに、東日本大震災で両親を失った少女の話を紹介された後に、冒頭の言葉を書かれています。
 心にしみこんでくるように感じられ、胸に残りました。
 

wrote by m-hamada : 2011年11月14日 22:02